介護事業・・生産性向上に資するガイドライン

こんにちは 介護ビジネスコンサルタントフクロウ 安部 浩行です

先週、厚生労働省から「介護分野における生産性向上に資するガイドライン」が公表されました。居宅サービス編、施設サービス編、医療系サービス編がPDFでホームページに掲載されています。

掲載されているのURLを表記しておきます。概要と本編になっています。必要な分野をダウンロードして下さい。https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198094_00013.html

居宅編ですが、まず最初に太文字で効率化の「生産性の向上」は効率重視や画一化ではないと書かれています。同じ文章の最後が太文字プラスアンダーラインで「介護の価値を高めること」と読み替える。と書かれています。

生産性という製造業に使う言葉を人間を相手にする介護サービスについて使用することへの配慮だと思われます。

 

本編は、3つのチャプターから構成されていて
1. 介護サービスにおける生産性向上のとらえ方
2. 生産性向上に向けた改善活動の標準的なステップ
3. 事例
特に1.は背景やデータ(人口や介護需要)から入っています。

生産性向上についての考え方は、概要の中に書かれてあり
1. ノウハウの普及であり→目的
2. 取り組み経験のない事業所でも取り組みやすくする道        案内のツール→ねらい

概要の2ページで取り組みついての項目が書かれていたが特に目新しものはなく普通の会社であればどこでも取り組んでいること。特に、ひと昔前に流行ったISO14000に似ているような感じでした。

私自身が、医療機関で介護事業の責任者をしていた時、IOS14000と病院機能評価の取得の委員を経験しているからそう思ったのかもしれません。

 

生産性の向上への取組が開始されたことは良い事だと思います。特に事例は構成職員少ない(1桁)で実行されたものです。

私自身、サービス事業所の管理者を2000年からそれ以前は医療保険での老人デイケアの責任者をしてきた中で、業務効率化は行なってきたし職員の多くもついてきてくれました。

特に、管理が専門だったので気がついたら直ぐにやることが基本行動でした。しかし、全員がついてくるには限界があります。年齢層が固まったチームならできても年齢差が親子以上にある職場も多いです。

今でもそうですが、業務改善での抵抗がでるのはベテラン介護員です。介護ソフトを導入しても手書きと併用だったり、介助方法を変えようとしても今までのやり方にこだわったり、ベテラン介護員が悪いと言っているわけではありません。

もうひとつは、実行していくためにはリーダーが必要です。前回も書きましたが職員全員をまとめていくことができる人財です。もし、データが必要であればデータをきちんと集めることができる。記録等の省力化をするのではあれば介護保険法に照らし合せてどこまで省けるかの判断ができる。

余談ですが、病院勤務をしている時30歳くらいだったと思います。(25年以上前)ですがここで紹介されている5S委員長に任命されまして、あるハウスメーカーの工場に研修に行きました。

行ったのは、文房具の整理から各個人にボールペンや鉛筆、消しゴムは1つそれ以上は没収です。私物もダメ、各事業所での不用品は写真を撮り回覧し欲しい部署への移動する。整理整頓の一貫です。

職員に周知徹底するのに、現状を維持する本来の仕事はできない状態に落ち入り毎日残業でした。

 

このガイドラインの中から出来ることをやっていけばいいと言う事かもしれませんが、中途半端ではできないと思います。OJTにしても簡単じゃない、とにかく司令塔となるリーダーが必要です。

案外、少数の事業所の方が実現しやすいのかもしれません。会議は少数でしないと効果がないと言われます。9人までがいいそうです。

 

どの事業所も職員が揃わないようです。求人を行なっても応募がない。

今までしなかったわけではなく、ある意味でできなかった生産性の向上についてはこれからも着目していきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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事務所の名前とマークのフクロウは「福老」「不苦労」の漢字を当てられます。老いた方々に幸福を与えることができるような仕事をしたいと命名しました。

介護事業コンサルタントフクロウ 安部 浩行

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