義務つけられた事項は積極的に取り組んで損はない



こんにちは。オフィスABUの安部浩行です。
ご愛読いただきましてありがとうございます。

介護施設のクラスターが5000件を超えました。やや減ってきていた感染者数も今週また増えてきています。

社会的にはウィズコロナでもいいのでしょうが、介護の仕事は利用者様の安全を最優先にしなければいけません。経営面から見ても、感染者の発生は減収につながります。


介護という仕事をされている方は「人のために」「社会貢献」という意識が強いです。それが、使命感となっている場合もあります。

経営者や管理職は、それを立て前にしていて運営しているとも言えます。「この仕事は長期の休みが取れない」とか「希望の日に休めるのは何日まで」とか説明しています。

特に施設系では、正月休みもなく土日や祝日もありません。それはサービス業も同じですが介護の仕事は交代制で夜間の仕事もあります。

その上、取り扱うのは機会や商品ではなく、人とかかわる仕事で責任も重くミスが許されないストレスも大きい仕事です。


コロナ感染で多くの介護施設でクラスターが起こっています。施設では施設内感染の拡大を防止しながら、入所者の介助を続けます。

入居者は介助なしでは生活できないので、絶対に休むことはできないのです。会社は職員の健康を守るために最大限の準備と対策を事前にしていなければなりません。

釈員も感染するのを覚悟で仕事をするのか?または、休むのか?中には基礎疾患があり、家族の事情があり、休みを希望する人も出てきます。

感染者が増えていくと残った職員は少なくなり負担は増えて行きます。残された職員の不安感はどんどん増していきます。

この状況で高齢者の生活のためにというのは、使命感とか奉仕の精神とかによるところが多いと考えます。

しかし、この介護という仕事に対する考えた方は人により違います。ですから、どこまで踏ん張れるかは個人より様々です。全ての職員が同じだと思い込むのは間違いです。

コロナ感染が始まった時に、「もし施設内に感染者が出たときに働くかどうか」の職員の調査をしていた方がいいと提案しました。数が多くても実働はわかりません。


「感染時の事業継続計画」の作成が義務付けられました。3年間の猶予はありますが、感染対策は早めに作っておくべきです。

まず作成し全職員に行き渡るようにしておくべきです。なぜなら、感染者が出た場合の初期対応はこの計画にかかっています。

感染拡大防止に必要な物品は揃っているのか?どこに保管しているのか?おおむね何日分あるのか?足りないものはないのか?

あわせて感染者の管理方法には「感染対策マニュアル」は不可欠です。個室管理ができるとすればその感染者の部屋に入室のやり方を誰が指示するのか?

職員一人一人にその時点で感染対策を指導している時間はありません。またその時個人の能力を嘆いても仕方ないです。予行練習ができればなおいいです。


同時に濃厚接触者の仕分けも重要な業務です。発症した方からここ数日に長い時間接触があった職員は感染していると判断し、感染者以外の利用者の介護から外します。

ここの仕分けをきちんとしなけれが、感染してしまった職員が自ら拡散してしまい、収集がつかなくなってしまいます。


その他にも、行政関係や医療機関の連絡や報告・家族への連絡や問い合わせを担当する人などが必要となります。情報を一人に集中して全て把握し、見える化する事です。


医療機関に併設する施設や事業所は、医師や知識を持った看護職員の応援が可能です。しかし民間の施設は誰が中心に全体を動かすのか。

現実問題ですが、保健所などの指導はいつになるかはあてになりません。まず、感染者数が一桁の時は電話レベルと思っておいた方がいいです。

それまでは、厚生労働省がいろんな情報を提供し啓蒙しているので(介護保険情報vol.やメール等)それに従って対策していくことになります。

 

コロナ感染だけでなく、主任以上の管理職は代行し指揮を取れる位にしておく必要があります。どこまで感染者が出るかはわからないです。

そのために個人が自分の考えで動くのではなく、全体がルールの中で動く組織作りをしなければならないと考えます。ちょうど組織作りのいい機会です。

まず、必要とされる最低限の活動と、その役割を決めておきます。組織が大きい場合は細分化し指示や報告系統を決めておきます。

できれば1つのグループは5名くらいで、それを取りまとめるグループリーダーが5名、その上位になるものが5名と一人が係る人数を多くせずに指示と報告の共有を図ります。

厚生労働省から義務付けられることをやらされていると思うのでなく、やっておけば役に立つと考えて取り組むと間違いはありません。


PS:もしあなたが最高責任者だとしたら不在時は誰に指揮権を委ねるのか。もし自分が感染した時はその後どうするのか?

これを明確にさせておかないと組織全体がぶれてしまいます。特に初動がうまく行かなければ、時間が無駄になり、対応が確実行かなく、後で大きなズレになります。

また、指揮者が複数だと混乱が起こりやすくなります。ですから「事業継続計画」で役割を決めておきます。

役割を決めることで、必要な報告や記録の漏れを無くしチェックができる様にします。

作業の優先順位や職員数に対して可能な作業も決めておきます。決める時は、係る人たちが参加できる様にしそこで周知します。

介護事業では、「感染」と「災害」についての計画ですが、企業は事故や不祥事などあらゆるケースを想定して計画を立てています。

まずは簡単でもいいから計画を作ることから始めて、見直しや改訂を繰り返して段々と内容と精度を高めればいいです。

 

 


最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 


 

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