家族とのコミュニケーション

こんにちは ふくろう介護事業コンサルタント事務所
安部浩行です

最大のリスクマネジメントは「家族とのコミニュケーション」ですよ
ある中堅の病院を見学に行った時に、事務次長さんからこの言葉を聞きました。

もう20年くらい前になると思います。介護保険の導入くらいの時に、今後の事業展開のため、同じ規模で活動している病院の見学にかなり行った時期がありました。

目的は、病院の運営でありますが病床の増床も無くなり、医療保険給付が伸びない。
病院自体の規模の拡大はできなく、その代わりとして介護事業とのリンクをどうしたらいいのかを模索するためでした。

飛び込みや人を介してで見学を依頼し、簡単な手続きでよく教えていただきました。

前述のリスクマネジメント以外にも、多くのことを学ぶことができたのですが

特に、有料老人ホームの施設長として仕事をした約10年間は、家族と接することが多くこのリスクマネジメントが如何に重要であるかが実感されました。

家族は、自分の親に関わってくれていると思い込んでいます。つまり、職員のなんでもわかってくれている・知っていると思っています。

ご家族の面会は、多い人でほぼ毎日、少ない方は連絡しないと来ないなど家族の対応もバラバラですが、やはり自分の親ですから来た時に職員に状況を聞きます。

「この頃、どんな具合でしょうか」あるいは、体調不良などの連絡を受けている場合は「受診結果はどうでしたか」と聞いてきます。

前者の場合は、聞かれた職員は、自分の関わっている範囲で答えることができます。
後者の場合です。よく信頼を失うケースは、聞かれた職員が「私はわかりません。」と答えてしまうのです。

何故でしょう。この言葉は、事業所内のの連携が全くできていない印象を与えてしまい、不信感につながります。家族の方の印象は、どうなっているんだここは、この一言に集約されてしまうのです。

すべて職員が、状態を説明できる訳ではありませんし、間違った情報を伝えてもいけませんので、答える必要はないです。

ただし、家族に対しての答える時は言葉1つで受け取り方がかわります。「説明できる職員を呼びますのでお待ちください。」とか、「確認してきます」と繋いでくれて、看護職員なり管理者が対応すればいいことです。

「間違ったお答えをしたらいけませんので」など一言を添えればより信頼感がでます。

逆に、知ったかぶりとまでは言いませんが、資格も無いのにまた役職も無いのに家族の質問に答えるのは危険です。家族は、看護師なのか介護の職員なのか区別はつきません。
あとで、とんでもないことに発展する時があります。

私自身、看護の資格はありませんでしたので、さわりだけを話して、詳細は医師に聞いてもらうようにしていました。事業所の責任者として状況は把握していることを理解してもらった上でのことです。

しかし、伝言ゲームみたいになって間違った説明をすると大変なことになります。医療関する収入は全部医師に入ります。老人ホームは無償でリスクを抱えることはありません。

 

介護の仕事で、絶対に避けられないのが「けが・病気・死」です。緊急なケースです。

高齢になり、寿命として亡くなることもありますが、重い病気が見つかるケースやいきなり亡くなる(脳出血・大動脈瘤の破裂など)、事故がらみのものもありました。

入院とか死亡が絡んだケースの対応も難しいです。急病や怪我で救急搬送した場合でもその状況説明を如何に理解し納得してもらうことができるか
これまでに信頼関係の築きたい方やその太さで家族の応対は全然違います。

家族の方との信頼関係を築いて行くためしなければいけないことは、

職員の接遇マナー教育(共感してもらう)
当たり前だと思いますよね。しかし、ここでの接遇マナーとは挨拶が大事ですよとか当たり前のことではありません。

挨拶や言葉づかいは、間違いなくできる上で家族の方との垣根を少し低くして普通に話ができるどうか。
家では、何か支障があって預かっているはずです。家での介護で大変なことをお聞きしたりして、共感する。その上で、事業所での行動や言動を報告して理解を深めておくこと

提供している介護の内容をきちんと理解してもらっておくこと

毎日の介護しているやり方や話しかけ方を、具体的にご本人を交えて面談し、理解してもらっておくこと。その為には、日頃からご本人とのコミュニケーションも取っておかないといけません。共通理解をすること。

このほかにも、まだありますが事業所としては、縦の連絡(上から下・下から上)と横(介護から看護等)の連絡が間違いなく実行されていること。
基本的ことですが、面会時に家族の依頼された事が申送れてなかったり、その後実行されていないなどが一番信頼を失わせます。

家族とのやりとりについては今後も、何回も書いて行くことになると思います。
重なる事になることも、しかし地域1番になるためには、もっとも重要な事の一つです。

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ふくろう介護事業コンサルタント事務所 安部 浩行

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