こんにちは 介護ビジネスコンサルタントフクロウ 安部 浩行です
前回に続き、外国人介護スタッフについてです。大きく分けて技能研修と在留資格の2パターンがあることを説明しました。
技能研修は3年から最長5年で、簡単に言えば出稼ぎです。日本で技能を取得ながら収入を得て母国に戻ります。ただし、転職ができないため、期間中は確実な職員としてカウントはできます。
最初から週40時間の就労ができます。管理団体から継続的なフォローを受けることができます。受け入れに対して管理団体には3年で230万円から250万円の程度の費用がかかります。
適用要件が厳しいため来日までに時間がかかるところがマイナス面です。
受け入れに対して、住まい(個室で無くてもいいようです)や家電、家具などの生活環境の準備や職場への移動方法の検討や1年後の日本語検定に対する研修の実施が必要です。
実務としては、記録をどうするか? 外国人が適応できるソフトが販売されていますのでそれを導入するなどの設備投資が必要となります。
次に在留資格を取得するケースです。外国人介護スタッフについてはこの方法が報道されています。前回に書きましたように、介護福祉士の資格取得が条件ですので資格取得に向けて負担が出てきます。
留学ビザでの来日なります。日本語学校(1年から2年)の費用が年で100万円程度かかります。その後、介護福祉士養成校(2年)で200万円程度です。
※金額はあくまでも目安ですのでご了承下さい。
その後に介護福祉士国家試験に合格しなければなりません、合格後、就労ビザ取得となります。介護スタッフとしては、留学ビザでは週28時間まで(長期休みは40時間可)で介護福祉士になるまではフルでは働けません。
受け入れに必要な準備は実習生とほぼ同じですが、学費負担をする場合はかなりの費用になります。しかし、学費負担は留学生には厳しいと思われます。この金額が母国ではこの数倍の価値になると思います。
もう一点は、資格取得後の拘束はできません。条件の良い事業所に転職できます。
また、技能実習を終了し特定技能に切り替えることのできます。
在留資格を取って日本に家族と一緒に生活をするのか、5年くらい働いて蓄財し母国に帰るのかは働く外国人の考えにもよります。
私に経験では、数名の外国人留学生をアルバイト契約(週28時間まで)で雇用しましたが、留学期間が終わっても母国に帰りたくないケースが多かったです。
外国人介護スタッフを期待していますが給与面でのメリットはありません。受け入れにかかる手続きや費用は簡単ではないようです。
中小企業がほとんどで経済的な余力もない介護業界で外国人スタッフを特定技能で雇用するできるのは大手企業だけのように思われます。また、生活環境、賃金などを比較し入職先を選択するはずです。実現は厳しいです。
何かで聞きましたが、人手不足解消策として日本人の未就業者を解決して労働力を確保することが必要だと話されてました。ここでの未就業者は引きこもりなどが原因の方です。
これは1例ですが以前私のいた医療法人で不登校で高校を中退した人が親(職員)の勧めで介護事業所にボランティアできていて、アルバイトとなり、大学検定を受け、社会福祉系の大学を卒業し、現在社会福祉士として活躍されています。
今すぐにできることは、如何に生産性を上げるか、少ない人数で運営するかを真剣に考えることだと思います
最後までお読みいただきありがとうございました。
無料メールマガジン「フクロウになる話」を発行しています。
日常の出来事や介護事業でのエピソードなど楽しく読める内容にしています。
ご希望の方は、下記フォームよりメールアドレスをご登録ください。
ブロクに関するご意見や介護事業のご相談も受け付けております。
※迷惑メール対策設定をされている方は、下記アドレスの指定受信の設定をお願い致します。 hukurou-office@kaigoabe57.com
事務所の名前とマークのフクロウは「福老」「不苦労」の漢字を当てられます。老いた方々に幸福を与えることができるような仕事をしたいと命名しました。

介護事業コンサルタントフクロウ 安部 浩行