こんにちは。オフィスABUの安部浩行です。
ご愛読いただきましてありがとうございます。
高校のサッカー部の責任の在り方について賛否両論が出ています。ある県立高校のサッカー部の部員の不祥事です。
1回目昨年冬に現役のサッカー部員による寮での飲酒事件が発覚しましたが、チームの処分は行われずに正月の高校選手権に出場し、当事者も選手としてプレーをしました。
そして、今年になり同じ飲酒事件が発覚しました。前回と同じ生徒が数名含まれており、学校側は当該生徒を転校させる事で問題を解決しインターハイ予選の出場を決めています。
学校側の言い分は、生徒の不祥事であくまでも個人の問題であり、チーム全員が巻き添えとなることは残りの生徒に影響がでるためとの事です。
ネットでの争点は、主に「個人の責任と連帯責任について」「生徒指導者の管理責任」です。
今回は珍しいケースで高校の部活ですがチーム自体の運営をクラブ組織に丸投げしており高校自体は管理責任はないと主張しています。
私も子供がサッカーをしていたときにいろんな父兄の方と話す機会がありましたが、「自由な雰囲気ならクラブチームで、縦関係などの規律を学べるのは部活動」みたいな特徴で選択していました、今は変わったきているようです。
今回、高校の部活動の事件では結果として管理責任の所在は明確では無く、最終的に生徒(個人)が転校する事で解決をしたことになっていることです。
指導する側からは、責任をとっての辞任とか更迭はありません。
連帯責任についてはいろんな意見があると思います。今までの団体スポーツの歴史もありますが、それがいいのか?悪いのか?をここで論議するつもりはありません。
問題点は、同じ人が同じ不祥事を再発したことについてです。つまり、1回目に起こった時の対応や対策がどうだったのかいうところです。
この場合、飲酒をしたいう法令違反に対してその重大さをきちんと理解させたのかどうか。選手権大会にも出場させたことで「大したことではない」と思わせてしまったのではないだろうか。
この事例は、介護事故や不祥事がもし起こった場合の対応として考えてみてください。リスクマネジメントの基本は「再発防止」であり当事者の処分ではありません。
しかし、その事故により怪我をさせてしまい痛い思いをさせてしまったことについては真摯に向かい合うことが必要だと思います。
つまり、起こしてしまった事故が故意ではないとしても事の重大さを理解させる。そしてリスクマネジメント対策を行います。
そうしなければ、リスクマネジメントの記録やミーティングを行う形式にとらわれ満足して元来の目的である「事故をしない」ことが見えなくなるからです。
「事故や不祥事がなぜいけないのか?」が大前提であって、「起こった時にどう対処するのか?」がマニュアルであり、その後に対策があるのです。
同じ事故が再発する、それも同じ人が、それは本人に問題がある、では辞めてもらおう。これが職場に置き換えた時です。なぜなら自己責任だから。
確かに「飲酒(個人)」と「事故(組織)」とは違うものだと言えるかもしれませんが、再発を防ぐための当事者への指導を考えるときに同じものだと思います。
今度の改定で新しい決め事が増えました。業務継続計画作成もしなければいけません。トップダウンで作ってしまえば、本当に現場で活かされるものができるのかどうか。
職員全員が参加して実際にやる計画作成をしなければ、作っただけのものになってしまい意味がありません。
PS:ある施設の風呂場の鍵の話ですが、ある時最後に施錠した職員さんがうっかり持って帰ってしまったそうで、翌日に探しまわりその職員さんはお休みだったそうです。
その後、何時までに届ければ間に合うか?などのやりとりでバタバタとなりお休みの職員さんは急ぎ職場に持ってきたそうです。
その話を聞いた時、「スペアキーはないの?それがあれば次の日でいいよね。」というとスペアキーはあるけど施設長が管理していてその日は不在だったそうです。
おまけに報告すると怒られるとのこと。
それならスペアキーの意味がない。ましてや単純なミスが怒られるから報告ができない。もしかして緊急事態でスペアキーが必要な時にすぐ使えるのかどうかも心配になります。
本来の目的を見失わないようにしなければなりませんね。
最後までお読みいただきありがとうございました。