こんにちは。オフィスABUの安部浩行です。
ご愛読いただきましてありがとうございます。
前回は、コロナ禍ではありますが今年4月に向けての介護報酬改正はほぼ決定したことを書きましたが、内容は確認できましたか?
介護保険法や労働基準法などの実地指導や現地調査等もコロナのため最小限にはなっていますが。
日頃から法令遵守はきちんとしておかないと後で取り返しがつかないことになります。
特に労働基準法は「働き方改革」でいろんな改正がありました、このバタバタでうっかりがないようにしておかないといけません。
例えば、年次有給休暇の5日取得義務化です、計画的に付与することも必要です。仮に取得さていない場合は一人につき30万円の罰金です。
併せて有給休暇管理簿の整備と管理が義務化されています。コロナな落ち着いたら一斉に指導が活発になることも十分に考えられます。早めのチェックが必要です。
事業所を運営するとは、いろんな法律を遵守しなければなりません。知りませんでは通用しない、逃れられないのです。
厄介なのが、説明会でめちゃくちゃ分厚い資料があり重要なところだけが説明があり「時間の関係上、あとは読んでおいてください。」と言われた場合です。
説明がなかった部分は、周知したことになっていますので従わない場合は違反となり処罰対象になります。知らないと言うと何ページにあると指摘されたことがあります。
先日、デイサービスの管理者に任命されたので注意事項?を教えて欲しいという30歳代の方と話す機会がありました。
彼は、すぐに介護サービス計画書について聞いてきましたが、こちらがまず確認したのは前任との引き継ぎでした。
彼がデイサービスの管理者に必要な知識を持っていない状態で職務を引き継いでいないかどうかです。
何がきちんとできていて、何が足りない・できていないのか。それを見抜けないと引き継ぎはできなく、下手をすると間違えていたり誤魔化していたものを引き継ぐことになります。
彼がどういう経緯で、管理者になったのか?急な退職によるもの?、自らなりたいと志願したのか?、仕方なく序列でなったのか?給料が上がる?は関係ないです。
行政とのやりとりに、私は新米です(初心者マーク)は通用はしない、管理者という職責を受ける覚悟があるのかどうかです。気持ちの切り替えができることです。
昔と比べて今は簡単にそしてすぐに資料はインターネットで準備できます。詳細は書籍を取り寄せる必要がありますが、十分に管理者に必要な勉強はできます。
キャリアアップを制度化して、職務権限を明文化しているはずですが周知徹底ができていないのがこの業界かもしれません。上手く活用できていないとも言えます。
中途採用が多くて年高序列のメンバーシップ雇用ではないが資格制度があり、昇格試験制度とかもあまり聞きません。
何を昇格や任命の根拠にするのかも制度や基準を再度見直しをしてルールとして活用できるようにするべきだと思います。
当たり前のことですが、ここで再確認しておきましょう。管理者が運営基準を守りながら事業所を責任者として管理します。
介護保険制度は「性善説」です。ですから開設は届出による指定申請です。許認可ではありません、行政により少し違いますが書類申請と現地確認だけです。
それから先は、きちんと法令遵守し運営しているものとして請求された報酬を審査し支払います。もし基準に足りない場合は自主的に減算して請求するシステムです。
この請求時の判断を管理者は自分の責任で行いますので法令や基準への精通は最低条件なのです。
実地指導でもし基準違反等が見つかった場合、ミスであれば過誤にて処理(返金)します。
もし故意であったり悪質であった場合は監査となり、過去に遡り返還金(1.4倍返し)の後に指定取り消し等の処分です。
PS:今までにいろんな管理者の方を見てきましたし、育成をしてきましたが1番危険なタイプが「受け売り&依存タイプ」です。
つまり自分で調べてたり資料を熟読しなくて、人から聞いた情報やダイジェスト版の報道で理解したと終わらせてしまう人がいます。
おまけにその部分だけの同意を求める人もいます。都合のいいところだけを自己流に解釈することも多いです。
このタイプはいかに詳しい資料を提供しても見ないです、自分に自信(頭がいい)がある人が多いです。
このタイプの方は、組織内部からの改善は難しいですし指導で運よく見つからなければ気づかないです。
最後までお読みいただきありがとうございました。