こんにちは。オフィスABUの安部浩行です。
ご愛読いただきましてありがとうございます。
「人望がある」という言葉をよく聞きますが、これは人が従っていることを表しているようです。しかし、人が従っているから「人望がある」わけではありません。
未だに「人望の意味」がよくわかりません。あくまで個人の受け取り方なのでしょうか?
基本的に人は自分のことを良くしてくれる人についていきます。その要素には、「待遇」であったり、もしかしたら「わがままを聞いてくれる」なども含まれるかもしれません。
例えば、急な休みが必要になった場合です。マンパワーの状態にもよりますが、余剰な人員がいない職場とします。
連絡をすればその場で認めてくれるA上司と、職場のルールを決めておいて代替えの職員を探させる B上司とではA上司がいい上司と言われるのが現状です。
多分A上司は断りきれない職員や独身で自由が利きやすい職員に連絡して補填をすると思います。
その結果、職場の人間関係がおかしなことになっていきます。都合よく使われる職員は不満を持つことでしょう。
どこかが行き詰まった時にA上司がやり方を変えたら職員の気持ちは離れていきます。その職員が必要なのは休みたい時に連絡だけで簡単に休めることですから。
管理をする立場の方(マネージャー)は、組織の成果に責任を持つ者とドラッガーは表現しています。マネジメント(管理)はそのための手段です。
ルールや基準を作り外れないように管理していくことは部下個人を管理していくのではなく、組織全体をまとめていくことです。
マネージャーの役割や方法は、企業の規模、組織の目標により違ってきます。「管理」と「モチベーション」のバランスには注意が必要です。
ここで重要なのは、モチベーション(動機づけ)の2つの要因を理解し偏らないように部下に持たせることだと思います。
2つの要因とは、外発的動機づけと内発的動機づけに分けられ、前者は報酬や罰などの外部から与えられるものです。
外発的ではやる気は自分からではなく、他者から引っ張り出されるから途切れてしまうとやる気はなくなってしまいます。
内発的では、自らが関心や興味を持ちやる気を自分の内部から出すことですから期間に関係なく維持ができます。
外発的は目標が他人により設定され達成されてしまえばやる気は不要になりますが、内発的は、目標達成後にさらに高めることができるためやる気は継続します。
内発的なモチベーションは、個人で管理することもできるので組織内での自分の役割以外でも維持するができます。
具体的には、「自分の能力を高めて今の会社より大きな会社に引き抜かれたい。」などです、その職員が、能力を高めた時にその能力に値するポジションと待遇を準備できればそのモチベーションは有効です。
優秀な職員が、離職していく問題は別のところにあります。また内発的モチベーションを与えることができる組織はその問題が少ないと思われます。
マネジメントとは、パワハラではない「厳しさ」と甘えでは「優しさ」の両方を使い分けながら行わないといけないと言われます。
その方法は、マネージャー自身の成功体験が多いとも聞きますが時代に合わせた新しいやり方を取り入れることが必要です。
自分のやり方を変えるのは簡単なことではありません、成功パターンであればなお難しいです。
規模や事業内容により違いはありますが、管理と2つのモチベーションをうまくコントロールしながら組織をマネジメントしていくことが大切です。
PS:以前は、「新人の時厳しい指導をしていただいたので今の自分があります。」とか後になってよかったと評価されることがありました。
今は、その時点で評価されます。言い方や方法により「パワーハラスメント」になったり、強要とか言われてしまえばどうしようもありません。
もしかしたらあなたの為を思ってとかは通用しないし、意味がないのかもしれません。
しかし、評価する際にきちんと伝えないと自分はいい評価を受けたと誤解してしまい失敗の修正をしなかったりと成長が止まることがあります。
以前組織の中で必要なのかどうかの判断になった時に、「なぜ早く指摘してくれなかったのですか」と詰め寄られたこともあります。
マネジメントは、詰将棋みたいなもので何手先まで読む必要があるのか難しいものです。
最後までお読みいただきありがとうございました。