今回は、高齢者人口の推移についてです。
私は佐賀県の東部にある鳥栖市に住んでいます。プロサッカーチームのサガン鳥栖のホームタウンです。
高齢者人口の統計などの資料は各介護保険者のホームページ等で公表されています。また、介護保険事業計画をダウンロードできます。読んでみますとこれからの動向がわかります。
これからの介護事業の問題点に2025年問題・2040年問題と第一次・第2次ベビーブーム世代が高齢者になっていく年です。何年も先のことを考えてもと思う方もいるでしょうが
これからでてくる推移の数字は、その年にいきなり上がったり下がったりするわけではありません。毎年あるいは毎月少しずつ変化しているのです。この傾向を知っておくと今後どう対応していけばいいのか事前の対策を立てることができます。
ビジネスは、需要があって成り立ちます。当たり前のことです、需要(介護ニーズ)が増えれば、介護サービス事業所は必要となり経営しやすくなります。
その反面、これから間違いなく総合事業は拡大され要介護2までを保険者か直接管理するようになります。サービス事業所も同じです。実際に居宅介護支援事業所は来年度から保険者の管理になります。
総合事業になるのはなぜでしょうか。膨れ上がった介護給付費を国は調整できなくなり保険者に押し付けます。ですから、今まで以上に厳しい指導になると思われます。もしかしたら、指導を行う職員の親が利用者にいてやっていることが当然ようにわかっているようなこともでてきます。
高齢者人口が増えることは、保険者とっては介護給付費が増えることをいかに抑えるかということになります。つまり、きちんと運営していないと法令順守・サービスの質を求められるのです。
後期高齢者人口の推移ですが、参考までにぜひ読んでおいてください。
①が2010年を100とした場合の、②が2025年、③が2040年の推定比較した数字です。
全国平均は①2010年100②2025年が153.5③2040年が156.6ですが全国的な予想としては、都市部では急増し、元々の高齢化が高い地方では微増となる。
例を紹介しますと、千葉市では①2010年100②2025年329.2③2040年356.2 なのに対して 群馬県の山間の村では①2010年100②2025年70③2040年45.6と推定されています。
具体的な傾向として、高齢者が増える大都市周辺エリア・高齢者が減る山間地(過疎エリア)と言えます。
これは佐賀県でも同じです。基山町が①2010年100②2025年164.3③2040年192です。比較ですが大町町では①2010年100②2025年108.4③2040年99.1の予測になっています。福岡市の周辺都市も同じ予測です。
確かに、福岡市に通勤する人たちで急激に住宅が増えた基山町では急な人口増で小学校が新設し、そして現在は、子どもが減り小学校は廃校になり多かった当時の小学生はいいおじさん年代です。
元々の人口が多い上に、高齢者人口の伸び率も高いとなれば要介護者も増えて介護サービスの需要も増えて介護サービスの事業の位置付けもでき、その上対応も必要となります。逆に高齢者人口が減少すればサービス事業所運営が難しくなり、生き残り競争は激しくなります。
地域で選ばれる事業所であるためには、高齢者人口が増える地域では行政からいい評価をうけて選ばれること。高齢者人口が減少する地域では利用者に選ばないと生き残ってはいけません。