こんにちは フクロウ介護事業コンサルタント 安部 浩行です
昨日に続き、介護事業職員の離職についてです。先づは、現実問題として介護職員をどうしたら離職させないようにできるのか、後半で今後の展望的な話をしたいと思います。
・タイプを見極めること
職員を仕事を任せる上で、常に気をつけて欲しいのは大きく2種類のタイプがあると。一つは、プレッシャーやストレスに弱いタイプです(Aタイプとします。)
ほとんどが、このタイプです。過剰なストレスは身体的に耐えきらない、気をつけないと健康異常がでることもあります。
もう一つのタイプは、今あっているオリンピックの選手のように、結果を意識した方がパフォーマンスが高まるタイプです。このタイプは少ないと思います。(Bタイプ)
ここでわかっていただきたいのは、ストレスに弱いタイプに無理に責任者やイベントの担当者にすると、自分ができないことを隠したり、感情的なり職場を乱してしまうことがあること。ひどい場合はできないことを人のせいにする、できる人の足を引っ張る行動にでることもあります。
Bタイプの職員がいれば、その職員を登用するなどで解決はできますが、いない場合は適度なストレスなら、パフォーマンスが高まるのでその繰り返しで訓練することです。
Aタイプの人が、職場を混乱させる行動が出ていたら人間関係がおかしくなり離職者がでるでしょう。
・中高年の女性が多い職場であれば、人間関係を良好すること
一般職員同士の人間関係は一番難しい問題です。私も管理者をしていた時は、解決できたとは言えません。せめて、「職場の中だけでも協調してやってほしい、プロなんだから」 そう思ってしまいます。
よくあるケースは、感情的になってぶつかり合う。陰口を言う、その上同調を他の職員に求める。派閥(仲良しグループ)を作る。複雑にかならみあっているところあるようです。私は、早い段階で介入して、ハッキリやっている事を指摘し注意しました。
何が、この仕事の目的なのかを話して、イベントなどを一緒に企画・準備・運営させて達成感を一緒に感じてもらう。あるいは、仲良しグループができてしまった場合は、グループ同士で、イベントの演し物を対抗させる。
とにかく、同じ方向(ベクトル)を向かせる事、ある意味で変な行動をする暇を与えない。課題を常にあたえ続けて意識を変える。
絶対にやってはいけないのは、放置する事。みんな大人だからとか社会人経験があるからととか勝手な理由をつけて介入しない管理者がたまにいます。責任放棄です。
この問題に対応するのは管理者と主任以上の管理職で、その人達が直接指示を出す事、もし管理職以外が偉そうに言ったら、意味がなくなります。
上手くいくかどうかはやってみないとわからな事ですが、何か動かなと解決にはつながりません。
・若い職員であれば、将来のビジョンがわかる会社の体制作り
最初に、現実問題とは離れているよと言われるかもしれませんが現状の業界の状況と展開からです。
介護業界は、来年度は介護給付だけで10兆円を超えます。2025年には20兆円を超える試算がされています。この規模の業界を支えるエグゼクティブな職員の養成も必要になると思います。多くの大学に社会福祉専門の学部があり、卒業生がいます。
その卒業生が、就職状況がいいため介護業界ではなく他の業界に就職している。高校の福祉専門課程も同じで、進学するか他の業界へ就職しています。優秀な人材を確保をするため、意識的に管理者養成と経営管理を教育するシステムも必要だと考えます。
以前、医療法人が法人部門を株式会社に、移管したとき私は、代表取締役を拝任したした。2002年位だったと思います。
まず取り組んだのが、5年後以降を見越した管理者養成でした。当時の介護職は、病棟の看護助手と同じ扱いでした。その年から、専門学校等の介護福祉士新卒採用を開始しました。給与待遇は、准看護師と同じまで引き上げて、筆記試験・適性検査・面接をおこないました。初年度10名の採用でした。
最初は、現場経験を積ませますが、常に問題点をカンファレンスしました。私も中に入り深夜まで続くことも、定期的に課題を決めてもらい研究発表をします。
単純なことでもいいです。意識的に活動し、その結果を自分なり活かしてもらうこと
1例ですが、グループホームで夜間不眠の女性がいます。研究題材は「昼間の活動量を増やす・・掃除をしてもらう」、その方の昔の方の仕事は、清掃員でした。本人と掃除道具選びから、やってもらう内容を決めることろから開始、半年の実施期間を得て発表します。結果も大切ですが、途中夜間目が覚めたら掃除を始めていたなどの報告もありました。
基本的な介護保険制度や法令、人事管理なども勉強し最終的には介護支援専門員の合格まで、途中で脱落した職員もいました。
しかし現在、会社を変わった者もいますが管理者で活躍しています。
石田三成は島左近を召抱えた時、その報酬の高さと人物の大きさに周りから不相応と言われました。
人事は、経営者の重大な仕事です。どのポジションのどのくらいのキャリア職員が必要かを見極めて、確保すること。優秀な人材の離職を防ぐこと。
優秀な人材の流失と短期間での職員入れ替わりは、その職員に費やした経費負担も大きいです。
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フクロウ介護事業コンサルタント 安部 浩行