こんにちは。オフィスABUの安部浩行です。
ご愛読いただきましてありがとうございます。
最近のメールマガジンは、生産性の向上に必要な組織作りばかりを書いてお送りしていますが、元来の使命である介護はしたサービス業であることを蔑ろしていけません。
つまり、生産性を上げるためにサービス内容が低下したり画一化(言い換えるとマンネリ化)していいということではないことを再確認しておきます。
如何に効率よく運営をしても内容が面白くなくなったり、介護が不十分であったりしたら利用者は離れていきます。
その事業に求められている使命感があります。また、多事業所より選ばれるためには利用者が求めているものを提供していく必要があります。
単純に「利益」だけを考えた時に、同じ地域内では介護報酬は同じですから「経費」を少なくすれば「利益」は増えます。
しかし、利用者を「顧客」として考えます。顧客により良いサービスを提供するには経費が必要です。経費は「利益」が出ないと使えません。ですからやっぱり利益は必要です。
いいサービスを提供するためには、利益がないとできないのです。ならばどうするか?少ないマンパワーでも、いいサービスが提供できる体制を作ることです。
そのためには、時間を含めたロスの少ない運営を行うこと=生産性の向上と品質の管理につながっていきます。
専門性の職員の大切さを感じたのは、クリニックの事務長をしている時で当時の医療保険での老人デイケアセンターを定員50名で運営している時です。
リハビリテーションのセラピストの専門性や知識に驚き、たまたま採用できた介護福祉専門学校の首席の学生の介護対する考え方や知識、技術の違いもわかりました。
当時、介護福祉士の給与体系がなく初任給が普通の介護職員と同じだった記憶があります、しかしこの体験はその後に生かすことができました。
介護保険が、始まる前年に訪問介護員2級(現在では介護員初任者研修)養成研修を行政に指定を申請し直接開講しました。
目的は、医療法人での介護職員(看護補助)が働きながら資格を取得させることでした。
同時に介護福祉士専門学校(3年制)から新卒の採用を10名しました。介護福祉士の初任給は准看護師と同じ待遇で設定してもらいました。
学校に求人票を出して入社試験、適性検査、面接を行いました。試験日が雪が降り長靴できた学生がその後一番仕事ができたことが記憶に残っています。
当時、介護員(看護補助)は最低賃金にやや上乗せで、メデイカルワーカーとはかなり差がある状況でほとんどの職員が主婦で無資格でした。
介護保険の開始と同時に多くのサービス事業の開設が決まっていましたので、その基盤作りには介護を専門とする職員の確保が最優先であり、法人も理解してもらいました。
現在では介護福祉士も多くの方が取得し、当時とは職責が変わってきました。しかし、資格取得のために研修費用や時間など何らかの自己投資を行い介護の仕事に就いています。
また、介護保険では介護福祉士の資格が必要なポジションや職員数内の割合で事業所の評価になっている加算もあります。
介護福祉士に合格すれば基本給や資格手当などで昇給するシステムもあるとは思いますが、以前と同じ仕事をしているそれでいいのかと思います。
昇給は、何か新しい役割が加わったことで行われるのが当たり前です。あるいは、評価の結果だと思います。
介護福祉士にはまずきちんとした役割(責任)を与える。そして評価を行い、育成をしていくことです。介護員との違いを明確し、自覚してもらい一つ上の見方ができるようにすること。
資格と職責を関連付けることで、組織の連携が細かくできます。以前から書いている様に直接コミニュケーションが取れる5人組までの細分化を行うことができます。
PS:トップからの指示や目標が末端まで伝わっているかどうか?また、なぜその指示が出たのかが、理解されているか?は組織の流れがうまくいっているかどうかです。
特に現状の様に、コロナ禍の中で感染対策がうまくできているかなどは非常に重要なことです。
例えば、職員の始業前の健康確認(検温等)は家族感染が多くなったため一番の重要事項ですが全員がきちんとしているところとなぜか漏れがあることろに別れています。
この問題は、管理者が何ども全体や個別に注意することも必要ですが「感染者を一人出さない」という目標のため必要な仕事として理解させているかどうかだと思います。
もうひとつ付け加えるならば、介護の仕事の使命の1つに「利用者の安全を確保する」ことがあることが伝わっているかどうかだと思います。
上から下へ伝える時は、途中で熱が冷めてしまえば本当の思いは伝わりません。途中で冷めない組織作りが大切です。
最後までお読みいただきありがとうございました。