こんにちは。オフィスABUの安部浩行です。
ご愛読いただきましてありがとうございます。
先週から全国で豪雨による被害が続いています。まだ、これからも油断はできません。被害に遭われた皆様にお見舞いを申しあげます。
各行政区から通達があるかとは思いますが、厚生労働省のホームページを紹介しておきます。ご参照ください。
介護サービス事業所・施設等における感染症対策支援事業等及び職員に対する慰労金の支給事業」について
私は、以前に特別養護老人ホームのコンペに参加したことがあります。行政に平面図と立面図などを提出し、いくつかの法人が競合し審査を受けました。
結局は、負けたのですが(事前の出来レースとも)その理由が3階建てだったから(これも本当かどうか)でした。
実際に、特別養護老人ホームは要介護3以上が入所しているため火災が起きた時を想定し低層の施設じゃないと認めない(平屋が望ましい)という意見があるとはとは聞いてました。
しかし、水害の場合は垂直方向への避難と言われます。上階がない施設は移動ができないし2階建てでも被害があった熊本の施設はエレベーターがなかったとか
何を想定して建物の状態を選ぶのか?難しいことですが、悲惨な事態は再び起こってはいけないと思います。
これからが本題ですが、とある老人ホームでの職員研修の予定表です。
6月感染症対策 7月接遇・マナー 8月プライバシー保護 9月緊急時の対応・・・と翌年の5月まで組まれていました。
たぶんメニューは毎年同じ様です。講師は持ち回りで、たぶん介護員処遇改善加算を申請する上で必要な年間の職員研修だと思われる。
やらなければ基準違反になるから実施するこれも立派な動機であるし、行政の目的を達成しています。しかし、実際に研修したこと実践しているのかどうかを検証することが重要だと思います。
確かに、研修に出席したかどうかは個人の評価に影響するかもしれない。出れなければ資料を読みレポートを提出する、あるいは最近は動画を撮影しDVDで見せるところもあります。
余談ではありますが、研修に理由があり参加できない職員の対応に動画での研修を提案したが私の周りでは採用した事業所はありません。やはり、とりあえず意識が見えます。
参加者には残業代を払って終業後に研修を行っている会社もあります。これは当然のことです。時間を決めて拘束するわけだから、残業扱いは当然です。
自己研鑽はいい響きの言葉です。しかし、全体研修は当てはまりません。
研修や行事の準備、実地指導前の書類の確認などに残業を認めない昔ながらの介護事業所の考え方が「ブラックみたい」言われるのは現実には「確実にブラックだ」と言えます。
労働基準監督署に調査に来られた後、遡って職員の方に残業代を支払ったケースは結構よく聞きます。
職員研修を実施したとします。全職員が何らかの形で参加しました。はい、終わりではないのです。
その後、職員や職場の行動や取り組みがどう変えていくのかを行動することが大切です。たった1時間程度の研修で変るはずないですよ。これは、言い訳です。
目的は、研修に参加させることにプラスして研修したことを仕事で活かすこと。研修で学んだことは実行する。基本姿勢を職員全員が持つことです。
ですから、ここにもルールが必要なのです。決めたことは、ルール通りに実行する。研修が終わった後、いいこと聞いたなという顔で帰っていく姿を見ます。
受講したことの達成感ではなくていいことを聞いたら、形にして実行するというルールがなければいけないのです。
私自身、部外・部内を含めて研修の講師をしますが一般職員にはわかりやすい様に説明する様しています。そして、部署に戻り話し合いをしてもらい、内容の取捨選択を行いルール作りをしてもらいます。
今までのやり方が、良かったのかどうか?今後、変えた方がいいじゃないかなどの意見のやり取りがあって、結論が出たら全員が共通意識を持ち実行していくことです。
PS:一番最初に研修する題目が「ルールを決めて、決めたら守ろう」だと思います。接遇・マナーの大切ですが、研修で出てきたことは再度職場で話し合いを行います。
そこで、細部までルールを決めるのです。「挨拶の言葉」「電話対応の仕方」など。そしてルールブックを作り、いつでも閲覧できる場所に置いてもし間違った対応をした職員がいたらそのルール違反を指摘します。
誰でもできる日常的なことから、クレーム対応や事故防止なども同じです。
この方法で、人間関係を悪化することなく対応ができたりパワーハラスメント(感情での指導)を防いだりすることに効果が出てきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。