こんにちは。オフィスABUの安部浩行です。
ご愛読いただきましてありがとうございます。
介護事業の生産性の向上とこれからの介護員不足及び介護員の高齢化を考えた時に介護ロボットが必要になってきます。
2025年問題と言われる、団塊の世代約800万人の人々が、徐々に介護サービスを必要としてきています。
現に、要介護・要支援認定者数は2000年には218万人だったのが2017年には622万人と、ここ十数年で約3倍となっています。
その上に団塊の世代の高齢化によって、サービスを提供する事業所および、そこで働く介護職の人員不足が深刻となっているのが現状です。
2025年での介護人材の需要予想は245万人で2020年度が216万人から計算すると1年で6万人の確保が必要となります。
最近は離職率が下がり、労働環境は改善され定着は進んでいますが仕事のイメージなどは変えることができません。外国人の受け入れも必要になると思います。
先日、ケアテック福岡に行きました。主に見たのが、ロボットやマッスルスーツ、IT関連でしたが来ているほとんどの方が同じ目的だったようです。
結論から言えば、いいものはありました。値段から言えば1台が100万円くらいです。但しロボットと言っても、介助の全部をする訳ではありません。
安全にベットからリクライニング車椅子に移乗させたり、単座位から車椅子に移動ができたりです。
簡単に言いますと「二人作業を職員一人で安全に作業するための一人」しかし、人工知能により人間の誤作動や操作ミスを防ぐ感じです。
安全でスムーズな作業ができ、マンパワーも抑えられて作業時間も短縮できるため生産性はアップすると考えます。
どの場所で例えば座位から座位への移乗を補助するロボットなら、風呂場の脱衣室とかトイレなどで使うなどその利便性と大きさなどを考慮して検討すべきだと思います。
補助金対象とはいえ、まずは全額払い込まないといけません。それも現金です。リースでは補助金は出ないので予算の検討も重要です。
また、絶対に補助金がもらえるかも不明です。手続きを依頼すれば手数料もかかります。しかし、できれば導入したいものです。
マッスルスーツについては、テレビコマーシャルと同じタイプと体型に合わせられるタイプをありました。無論後者がややお高くなります。
しかし、腰への負担を軽減することが目的で重い物が簡単に持ち上げるイメージを持っていると全く違うものになります。
確かに少しは持ち上げられるようにはなりますが、ポンプなどで筋力を補助し強くする訳ではありません。腰にかかる負担を軽減し腰痛などの対策にはいいようです。
数年前に比べて装着や軽量化はされていましたが、その効果はあまり変わらないと思われます。今後に期待です。
介護職員の高齢化対策はどの施設でも大きな課題になっているようで一緒に体験した特別養護老人ホームでは70歳以上の職員が頑張っているとの事でした。
個人差はありますが、高齢化すれば体力だけでなく改正などへの摘要や理解力が低下し、ソフトなどの操作もできなくなってきます。
介護サービス利用者が増えている原因の一つは、子供が高齢まで働くようになったことも関係してます。55歳定年だった時代は、家で親の介護をする時間がありました。
定年が60歳となり、その後再雇用で働き、年金の支給開始も繰上げられた現在では夫婦で働きに出て、80歳を超えた親の介護はアウトソーシングしなければいけません。
介護保険で通所に行ってもらい、昼間の面倒を見てもらい働き続けるか?それとも介護離職して収入を減らすか?どっちを選ぶかそれは前者ですよね。
外国人介護職員も検討する時期が来ていますが、資格がない、自動車の免許がなかったり、仕事ができる事業所が限られます。
技能実習の場合は3年で帰国し、指導員の配置や1年ごとに在留のための試験対策が必要だったりまた日常生活の面倒をみるなどと結構マンパワーを必要とします。
充分にメリットとデメリットを見極めて検討しないといけません。
2025年問題と言われる年まであと少しです。介護の需要はありますが、保険財政自体も持ち堪えることができるのか?。
PS:今回、セミナーはM &Aを聴きました。介護保険も20年を過ぎ、土地建物の賃貸契約(20年)が更新時期になったり建物の老朽化で建て直しや補修が必要になってきます。
また、子供は別の業界に進むなど後継者がいない、運営が面倒くさいなどでの廃業も多いようです。特に付帯事業的経営にしている会社もある様です。
会社や事業の価値を決めるのは複雑ですが、年商や利益など数字以外にやる気なれば売上が伸びるかどうか(マーケティング)なども考慮されます。
それと、会社のコンプライアンスです。労働基準法違反をしていたり、介護保険法や基準違反が調査で認められた場合は価値が下がるそうです。
同じ場所で経営するのであれば、外観など事業所のイメージを大きく変える必要があります。なかなか、根付いている評判は変えにくいようです。
最後までお読みいただきありがとうございました。