こんにちは 介護ビジネスコンサルタントフクロウ 安部 浩行です
私も経験がありますが、職員は報告書の作成を嫌がります。時間がかかるからです。しかし、報告書は徹底して作成するべきで実施指導に必要だからあればいいというものではありません。
私ごとですが、11月16日大分でのサッカー日本代表vsベネズエラ戦の大渋滞を経験しました。
報道では、通常より1時間強みたいな表現もありましたが実際は、1番近い高速道路出口から駐車場(多分2〜3キロメールくらい)を16時から19時10分まで3時間以上かかり、駐車場からドームまで雨で混雑する中30分以上かかり、ドームに入ってから席近くの入り口まで10分以上かかり、席に着いたのは20時ちかくになりました。
私たちは、それでもいい方で、後半にやっと間に合った人はいい方で試合自体を諦めてUターンした知り合いもいました。4万人の定員が3万6千人強だったのでかなり到着できなかったのでしょう。
なぜ、今になってこの話を書いたかと言いますと当初この異常な渋滞の原因が通勤時間との被りと高速道路での事故と聞いていました。
しかし、実際は有料駐車場の前売り券を持たない車が駐車場に多く来たために混乱したとのことです。そうでしょう、私達は、通勤時間前に事故が起こる前に近くまでは来ていたのですから
駐車券は1台前売り2000円で当日3000円でした。当日券は売り切れていたはずです。この金額は高いです。3000円は私の住んでいる町では月極め駐車場1ヵ月分です。仕方なく購入はしてましたが
日本サッカー協会の対応についての批判はここでは関係がないのでやめておきますが、何事も想定外のことは起こります。
それは、介護業界ではインシデントであり事故であり、その報告は職員には義務つけていると思います。
今回、報告書の意味を職員の方に理解して作成されているのかどうかを考察してみて下さい。
報告書の目的は再発防止です。
そのためには原因が追求されなければなりません。
現場や本人の状況が明確に記録されていなければ原因がわからない。
保険者やご家族に事故報告する際に、事故の内容と対策を説明する必要が出てきますので、辻褄が合わない、整合性がない、質問に明確に対応できないなどがあれば不信感を持たれることもでてきます。
同じような事故を繰り返しているようでは、その事業所の危機管理能力が不足していると指摘されます。インシデント報告がきちんと事業所全体で共有されていなければなりません。
たまに、高齢者だらかとか認知症だからと仕方ないみたいなことを言われる管理者の方がいますが、ご家族が納得されるのは日頃にケアがきちんとなされている事をわかっておられる場合です。
家族からの要望が実行されていなかったりやご本人へのケアや接遇に不満がある場合は仕方ないではすまないケースもでてきます。
私自身、立ち会った死亡事故のやり取りでは家族が不信感をもったのは、ヒゲを剃っていなかった事。面会時、家族が剃っていたようで帰る時に介護員にはヒゲ剃りをお願いしていたそうです。数回、言っても改善しなかった事に全て疑っていました。全ての介護記録の写しを請求されていました。
そして、経営者および管理者の対応です。食事を喉に詰めて救急搬送した時点で職員が家族から「大変お手数をおかけしました。」から言われた事で解決したと思い込み、責任のある立場の人からの説明と謝罪がなかったこと。救急搬送した時は、一命はとりとめたようですが3日後に亡くなっていたようです。
参考までに介護事故の裁判での損害賠償金です。概ね1500万円〜2000万円+慰謝料配偶者150万円、子供一人当たり100万円+年金の逸失利益+葬儀費用の合計です。
死亡で無い場合でも介護度が1つ上がれば年間100万円×年数で500万円とかざらです。
日本代表戦の大渋滞の件もですが、納得ができる原因の説明がなされない、仕方ないという姿勢が見れる事、は不信感を生みます。それに加えて私たちの仕事は日頃からの家族とのコミニュケーションや家族からの評価が大切です。
インシデント・事故報告書、相談・苦情報告書等のやらなければいけない書類の作成はまずは自分の身を守るため必要なものだと理解して下さい。めんどくさいでしょうが、できる限り詳細な内容を記録するように取り組んで下さい。
無料メールマガジン「フクロウになる話」を発行しています。
日常の出来事や介護事業でのエピソードなど楽しく読める内容にしています。
ご希望の方は、下記フォームよりメールアドレスをご登録ください。
ブロクに関するご意見や介護事業のご相談も受け付けております。
※迷惑メール対策設定をされている方は、下記アドレスの指定受信の設定をお願い致します。 hukurou-office@kaigoabe57.com
事務所の名前とマークのフクロウは「福老」「不苦労」の漢字を当てられます。老いた方々に幸福を与えることができるような仕事をしたいと命名しました。
介護事業コンサルタントフクロウ 安部 浩行