こんにちは。オフィスABUの安部浩行です。
ご愛読いただきましてありがとうございます。
北部九州は、寒波により積雪しました。東北出身の方は、「九州の雪は降る量は少ないけれど怖さがある」と言いました。
つまり、経験が少ない、備えがない、ということは小さな出来事でも大きなダメージを受けるということですね。
この雪が、降る前日のある職員の発言です。管理者を追い詰める言葉でした。
「明日、雪が積もったら休みます。」
「前日から泊まってくれる職員もいるから、なんとかなりませんか。」
「家には年老いた父がいます。自動車も滑ります。私も命が大事ですから」
「歩いて来れませんか?少し遅れてもいいですから」
「前の会社は、休ませてくれました。有給休暇もありますから」
高齢者の施設は、職員が全員休んでしまったらお年寄りの介護する人はいません。しかし、明日の朝の出勤ができないかもと、前日に泊まれとは強制できません。
仮にお願いするとしたら「残業扱い?」とか「近くにホテルを準備する」とか、最低限でも「食事代は出す」とか会社としての対応が必要でしょう。
慣例として前任者がやっていたからとか、朝の通勤は自己責任とか、介護の仕事はこれが当たり前とかでは説明がつかないことだと思います。
仮に面接の時に口頭で、「雪や台風の時は施設に泊まることがあります。」と説明したとしても無償かどうか、寝具・食事はどうなるのか、など細部の説明と雇用契約書を作成することはまずないでしょう。
想定されることを全部契約書に記載することは難しいですし、絶対にしなければならないとは表現ができないと思います。
となってくれば職員の善意にすがるしかない。最低何人はいないと仕事が円滑にいかないからと、誰か出てきてください。みたいな
前回は自分が出たから、今回はあなたがしてよ。とか最終的には平等にじゃんけんで負けた人みたいななんとの幼稚なやりとりになります。
それでもなんとか仕事は回っていきます。「誰か出てくれるだろう」だから危機感がありません。
これからの世代は、浪花節は通用しないと考えていた方がいいのかなと思います。きちんとした対応策を決めておくこと。
緊急時の職員の連絡網は必須項目です。それすらできていない老人ホームがあります。もし夜間の火災など場合に、連絡を回す順番です。
この順番は、役職が上から順番ですか?いいえ最初に最高責任者に連絡は必要ですが、それ以降は施設から近い順に連絡を回しますよね。
なぜなら、多く住んでいる上司に連絡しても到着まで時間がかかります。それより優先するのは近く住んでいて早く駆けつけることができる職員です。
連絡網も緊急時の内容により数パターン作る必要があると考えます。
同じように雪や台風などの場合の職員配置や出勤体制を事前に決めておくことです。もちろん、当日の勤務予定者は出勤する努力をしてもらうことは当たり前のことです。
しかし、有事を想定し対策を立てておくことは組織自体を自分自身を守ることです。仮に自分が不在時の全体の指揮を取る人は誰か?などは重要なことです。
強い組織は、アクシデントの備えができています。歴史的にみてもNo.2がトップに劣らない能力を持っています。
また不利な状況や有事の時に取る体制のシュミレーションができていて、準備ができています。これは、スポーツでサッカーなどの強いチームも同じです。
その場凌ぎと言いますか、結果オーライではなく組織内でのコミニュケーションを事前から行い、前述のようなやりとりで追い込まれないようにすることです。
このケースもルールの作成(非常時の体制を明文化)と使命感の理解(事前に意識確認)
が足りないから起こります。ある意味で九州の雪と同じです。
PS:前述のやりとりは、もう一つ追加があります。
「このことは、他の人には言わないで下さい。私が孤立しますから。」と言ったそうです。
その管理者の方はその職員は最後の言葉で見切ったようでした。ここで職員管理での大きな問題点があります。中途採用者で職場を幾つか経験し、ややベテラン的な人です。
以前の職場のやり方を言い出したり、やろうとしたりする。その上、他職員を巻き込もうとするタイプの扱いです。その上管理者より年上であったりします。
そのような方を採用する場合は、面接時にキッチリと「当社のルールで仕事をすることを誓約させます。」そして、明文化したルールやマニュアルを示します。
そのためにも、ルールやマニュアルが必要です。
最後までお読みいただきありがとうございました。